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2006年7月20日 (木)

「重点指向」

    岩国市    会員      沖 義照

 登下校時の、子供たちの安全を守ろうという運動が広がっている。

 私の住んでいる町でも散歩や買いものという普段の生活の中で、負担感なく子供を見守り犯罪を抑止しようという活動が実施されている。

 黄緑色の帽子をかぶった地域住民が、生活習慣を登下校時間に合わせて子供を見守っている。取り組み易い良い活動だ。

 しかし、よく見ると、人通りの多いところに立っている。生活習慣に合わせてとは言いながら、各人が自分の都合の良い時、都合の良い場所に勝手に立つだけでは大きな効果は得られない。

 その善意を実効あるものにするには、やはりある種の戦略めいたものが欲しい。せめて、各通学路での潜在危険箇所くらいは摘出し、そこを重点的にパトロールするなど、少ない人間でも効果の出るようなやり方をしたらと思う。

 重点指向の発想が、今のやり方には少し欠けているのではなかろうか。私自身は、自分で描いた潜在危険箇所である薄暗い山裾の、人目の行き届かない通学路を、夕方犬との散歩道に選んでいる。

 帰ってくる子に「おかえり」と声を掛けると、「こんにちは」「ただいま」と必ず挨拶が返ってくる。その子供たちが、遠くにいる孫といつも重なって見える夕べの散歩道だ。
    ( 2006.07.20 中国新聞「広場」掲載)

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