« 2006年7月 | トップページ | 2006年9月 »

2006年8月

2006年8月29日 (火)

「食は信頼関係の一歩」

   岩国市     会員    横山 恵子

 食事の大切さは分かっているが、現実は食事を抜いたり、不規則だったりという人は多いと思う。大人にとっては健康を維持するために、子どもは将来にわたる体づくりの基本となるのが食事だと思う。

 お金を出せば何でも手に入る時代だが、好きな物ばかり食べていれば、将来の生活習慣病が心配だ。カルシュウムが不足すればイライラしやすくなる。キレやすい子は食事にも問題があるのではないか。

 そう思うと、あらためて食の大切さを感じる。日々の献立に頭を痛めることもあるが、家族の健康のため、なるべく手作りを心掛けている。

 あれは息子が小学校の時、宮島遠足から息せき切って帰るやいなや、「お母さん、弁当おいしかったよ。やっぱり手作りは、おいしいね。A君がシカに弁当を食べられたから皆で分けてあげたんよ」との言葉に、ささやかな幸せを感じた。

 自分のために一生懸命作ってくれたと思うことから感謝の気持ちが生まれるのではないだろうか。その日々の積み重ねが、親子の信頼関係を築いていくと信じたい。幼いころ母が作ってくれた物を懐かしく思う。食は親から子へと受け継がれていくものだと思う。
    (2006.08.29 中国新聞「広場」掲載)

| | コメント (0)

「電波時計」

   岩国市    会員      稲本 康代

 朝、家電量販店のバカでかいチラシが入っていた。以前から興味を持っていた品物が、目玉商品の中に。

 よし行こう!開店に合わせ出発。店内の駐車場まで長~い渋滞をひたすら我慢、我慢である。

 しかし、代金1950円支払って目的の電波時計をゲットした時は暑さを忘れる達成感を得た。

 梱包を解くと、定価7500円とある。もう1度勝利感。電池を入れるとあらあら不思議。長短の針が自動的に回転し、現在時刻にぴったり止まった。 

 居間の壁に掛け、眺めていると「お前も元気だなー」と、写真の主人が笑っているようである。
   (2006.08.29 毎日新聞「はがき随筆」掲載)

| | コメント (0)

2006年8月18日 (金)

「トイレ用紙」

       岩国市   会 員    安西 詩代

 声欄に「子が巣立つと紙類が長持ち」(7日)が載っていた。明治生まれの母のティッシュペーパーは1箱で何ヶ月も足りている。

 先日、スイスに旅行したが、どこに行ってもトイレットペーパーの幅が日本より2センチ弱狭く、切り取り用の点線も約半分の12センチ間隔だった。

 再生紙なので色は黒いが、しっかりしていて吸収もよく、少しも不便は感じなかった。日本のトイレットペーパーも2センチ幅を狭くしたら紙の節約にもなるし、かさばらなくてよいと思う。

 限りある資源を、子や孫に大切に使うことを教えよう。また、スイスの美しい大氷河も、地球の温暖化で90年後には溶けてなくなると聞いた。

 日本に帰って新聞の記事で、零下5度の店内で防寒着姿でカクテルを飲む東京のバーが人気を呼んでいることを知った。

 大氷河も90年後より早くなくなってしまうのではと心配だ。美しい自然を未来の子どもたちに残して欲しい。地球の1員として、快適さばかりを求めすぎないよう自制しようと思う。    
      (2006.08.18 朝日新聞「声」掲載)  

| | コメント (0)

2006年8月12日 (土)

「命」

   岩国市   会員    横山 恵子

 命の重みを感じるようになったのは、わが子を産んでからだと思う。その命が軽んじられているような事件のニュースを聞く度に気が滅入る。

 あれは息子が小学2年だったろうか。学校から帰るなり「人の命は1つというけれど、お母さんだけは違うよね」と聞く。

 「どうして?」と言うと「だって僕たち3人も産んだし、お母さんのおなかの中には、まだいっぱい命があるんでしょう。だから、お母さんは死んでもまた生き返るんだ!」。

 過ぎ去って思う。幸せなひとときだったと。子どもは未来の宝だ。かけがいのない命を育むものに優しい社会であることを。

   (2006.08.12 毎日新聞「はがき随筆」掲載;佳作)

| | コメント (0)

2006年8月 1日 (火)

「安い女」

     岩国市    会員    檜原 冨美枝

 私は桃が大好物。スーパーの桃は1個何百円。もったいない、と見て見ぬふりをする。

 日曜朝市のチラシが入った。主人いわく「桃が安いよ。しっかり食べたら。自分はいらないから」。

 お言葉に甘えて急いで買いに行く。1人では食べにくいので主人のも。夜の食卓はひときわ豪華。甘い香りが部屋中に漂う。

 1週間の労をねぎらい、酌み交わす1杯は格別においしい。最期に極めつけの桃をかじる。口の中は甘いしずくでいっぱい。

 今日は朝から意見が対立し、気まずい面もあった。桃であしらわれ、安い女のようで悔しい気もするが、これも生活の知恵か。
        (2006.08.01 毎日新聞「はがき随筆」掲載)

| | コメント (0)

« 2006年7月 | トップページ | 2006年9月 »