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2014年1月

2014年1月24日 (金)

「老いて楽しき」

     岩国市  会 員   吉岡 賢一


 満102歳の誕生日を迎えた叔母を特養施設に見舞う。

 
 こぼれんばかりの笑顔で迎え、山□県知事選や都知事選の時事ネタから幼い孫の様子など、幅広い世間話で盛り上がる。見舞いの品はエッセー集や文庫本を何よりも喜ぶ読書好きでもある。話の合間には「ありがとう、ありがとう」と何度も手を合わせ、まるでこちらは仏になったような気分に。
 
 人生諸々を優しい笑顔に包み、102歳の今を元気に生きる叔母。見舞いに行った私たちが、若さと勇気をもらい胸を熟くして帰る。大切にしたい「生きるお手本」ここにあり。

  (2014.01.24 毎日新聞「はがき随筆」掲載)

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2014年1月18日 (土)

ピンクの喪中はがき

    岩国市  会 員   山本 一

 喪中だが、例年の1割程度の年賀状が届いた。そういえば、あの1枚はどうなったのだろう。昨年11月に郵便局で喪中用のはがきを273枚買った。早速印刷するとなぜか1枚余った。
 パソコンで文面と宛名面を作成し、それぞれ印刷した。枚数は間違いない。やはり1枚多かったのだ。郵便局では数が合わなくて困つておられるだろう。
 翌日、買った窓ロヘ余った1枚を届けたが、「枚数は合っています」と言う。さらに「200枚の包みの100枚のところに、ビンクの紙が挟んであるのを取り除かれましたか」と聞かれた。
  「喪中はがきは書き添えしないほうがよい」と誰かに教えられ、印刷したものは見ないで、そのまま投函した。
 1枚はピンクの紙に印刷し、投函したことになる。慌てて集配局に連絡したが「それらしきものは見当たりません」との返事。
 その後どこからも連絡がない。老いのうっかリミスを思い出し、新年早々悩んでいる。  

   (2014.01.18 中国新聞「広場」掲載)

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2014年1月13日 (月)

初詣の中学生に和む

    岩国市   会 員   片山 清勝

 数人の男子中学生のグループ。自分のおみくじのご託宣を順番に読み上げている。
 そのたびに仲間同士で、大きな声で笑いながらちゃちゃを入れたり、胸を押したりし合っている。実に楽しそうだ。
 おみくじは、たとえ凶が出ても縁起が悪いと落ち込むな、大吉が出ても有頂天になるなという。
 内容をよく読み、反省すべき点は反省し、励ましの言葉として受け止め、日々努力を怠らないことが大切だ。
 おみくじは読んだ後、どうするのか。家に放置するなど、粗末にしてはいけない気持ちがある。そこで、神社の木に結び、神職の人にその後をお願いする。境内の木におみくじを結わえて帰って行った中学生たちも、3学期が始まった。ご託宣をどう具体的にこなして学年を仕上げるのだろうか。
 初詣の生徒らの生き生きとした姿に、良い年明けを感じた。家内安全を願うかしわ手に、例年よりも力が入った。

     (2014.01.13 中国新聞「広場」掲載)

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2014年1月10日 (金)

「追加した願い」

       岩国市  会 員   片山 清勝

 氏神様の石段は長くて急。子どもは3歳くらい、その父娘の後ろに続いて上る。中ほどまで上がった時、息をはずませ「パパ、神様はどうして高いところにいるの」と聞く。何十年も参拝するが、思ったこともない質問に、これは難問と思った。 
 間をおかず「それは、子どもが仲良く遊んでいるのがよく見えるから」とパパは質問を待っていたかのように教えた。神は身近にいて子どもを見守ると教えたひと言。機に応じて出せる知恵を頓知という。これは物忘れ対策に役立つと直感、家内安全に急きょ、頓知の2字をプラスし初詣の柏手(かしわで)を打つ。

  (2014.01.10 毎日新聞「はがき随筆」掲載)

 

 

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2014年1月 7日 (火)

「新たな一歩を」

    岩国市  会 員   吉岡 賢一

 

お灯明を上げ、打つ柏手になぜか例年以上に力の入るお正月。賀状にはさまざまな表情のお馬さんが新春を祝っている。ここにも1人、干支6巡を迎えたお馬さんがいる。 
 高らかなファンファーレで登場し、大観衆の前でG1レースを駆け抜けるサラブレッドにはなれなかった。白い息を吐きながら雪深い山で働く木こり馬ほどの馬力もなかった。華やかさや力強さとは縁遠い、地道でたおやかな生き方ではあったが、2人の子供を授かり、4人の孫に恵まれた。
 「無事これ名馬」といわれる人生もある。今年も無病息災を誓って……。 
  (2014.01.07 毎日新聞「はがき随筆」新春特集掲載) 

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