« 2014年4月 | トップページ | 2014年6月 »

2014年5月

2014年5月11日 (日)

迎え方

      岩国市  会 員   片山 清勝

 乾いた砂が指の間からサラサラ落ちるように記憶が消える。頭を押さえる。そんな焦りの行動をあざ笑うかのように記憶は消え続け止まらない。胸が苦しくなり、もがく。そこで目が覚めた。のどがカラカラだ。 
 
 眠りから覚め深夜の出来事を反復、思い出せてほっとする。老化により記憶力や視力、聴力などが低下する。それは年相応に来るだろう。それに驚かないよう心構えはしておこう。
 
 でも、夢はその前触れ、としたら近くまで来ているのか。もし来たら題材にして書いて投稿しよう。そう思うと楽しみが増える。明るく迎えてやろう。

 

   (2014.05.11 毎日新聞「はがき随筆」掲載)

| | コメント (0)

2014年5月 9日 (金)

青春は遠くに

      岩国市  会 員   吉岡 賢一

 急な傾斜に両足を踏ん張り、タケノコを掘る鍬のさばきも年々上手になってきた。皮をむき、大きな平釜でゆでる段取りも阿吽の呼吸で進んでいく。バーベキュー用の野菜を刻む音も心地いい。同級生男女10人が年に1度集まる「藪の中のクラス会」。13回を数えた。
 
 「あんたはあの人が好きじゃったろうがね」。そんな無遠慮な思い出話から、今では体の不調を訴える話題が主流になってきた。わがままも出始めた。
 
 さてあと何回続くのだろう。いつしか青春は遠くなりにけり。
 
 頭の上でウグイスが鳴く。
 
 「ボー、ボケないで!」と。
 
  (2014.05.09 毎日新聞「はがき随筆」掲載)

続きを読む "青春は遠くに"

| | コメント (0)

2014年5月 1日 (木)

子と掘ったタケノコ

   岩国市   会 員   片山清勝

 土の付いたタケノコが並んでいる。「うまそうですね」と声を掛けると、「イノシシの食べ残し」と掘っ人が笑う。イノシシは地面に出たものは食べないそうだ。 
 
イノシシの食べ残しが食卓に載るのかと思いながら、タケノコ掘りをした頃を懐かしく思い出した。 
 畑のそばに数十本のモウ
ソウ竹があった。出勤前に掘った日もある。休日に息子と一緒に、隅々まで探して掘った記憶もある。家族はみんな好きで、旬は毎日、タケノコのおかずが一品は食卓に載った。私は根元の歯応えのあるところが好みだ。 
 そんな畑が公共用地とな
って30年、今は知り合いからの頂き物で旬を味わう。 
 夫婦で食べ切れないこと
もあるが、数年前に教わった冷凍保存を妻は実行してる。 
 冷凍したタケノコは、お
すしや煮物など季節外に頂く貴重な食材として重宝だ。昔、取れ過ぎて粗末に扱ったことを悔やんでいる。
    (2014.05.01 中国新聞「広場」掲載))

 

 

 

| | コメント (0)

« 2014年4月 | トップページ | 2014年6月 »