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2014年8月

2014年8月31日 (日)

真っ平ご免の経験

      岩国市  会 員   森重 和枝

 午前4時、滝のような勢いの雨音、ゴオーという川の音に目を覚ます。これまで聞いたことがないすさまじさだ。 
 2日前にも、激しい雷雨があった。みるみる50先の道路や山が、まっ白になって消えた。あの時以上の降り方だ。
 5時ごろにはやんだので、一安心した。それから次々入る情報に驚く。もう1時間降っていたら、土手が決壊するところだった。あちこちで全面通行止めや片側通行になった。  

数時間で、川が氾濫し、山が崩れるゲリラ豪雨を経験した。
 これも、地球温暖化の影響だろうか。二度と経験したくない。
  (2014.08.31 毎日新聞「はがき随筆」掲載)

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2014年8月22日 (金)

畑のトマト 猿の食害に

    岩国市  会 員   森重和枝

 

我が家の敷地内ににあるトマト畑に、とうとう猿がが侵入してきた。玄関を開けると、トマトの根元に大小5匹の猿が座っている。「あっ」と声をあげると、猿たちは塀を跳び越えて裏山に逃げていった。完熟してから摘もうと思っていたトマトはなくなっていた。 

猿は、数年前から裏山に姿を見せるようになった。近所でも「柿をもがれた」「タマネギをごっそり抜かれた」などの話を聞く。我が家は幸いこれまで被害を免れていたので、裏山で子猿たちが遊んでいる様子を目にしても「かわいいな」などと思っていたが、今後は気をつけねばならない。 

それにしても、地域では高齢化が進む一方だというのに、猿の方は子猿がたくさん生まれて年々増えている。そのうち、SF映画の「猿の惑星」のように猿ぱかりになってしまうのでは……。もがれたトマトを見てそんなことを思った。
 (2014.07.23 読売新聞「私の日記から」掲載)

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2014年8月21日 (木)

5カ月過ぎました

   岩国市  会 員   稲本康代

 

10年あまりのひとり暮らしの私がムコ殿の急な転勤で娘の一家と同居することになり、家族が5人と1匹になった。友人たちは「にぎやかになって」と言いながら興味津々の様子である。

家の中に「おはよう!」「ただ今!」と、若い声が飛び交うのは今までにない充実感があり、幸せである。しかし、スマホ中心の孫たちの生活態度は私の想定外で、時にはイラつく。我慢して見てみぬふりである。婆の出番ではないから。 

いろいろなことに戸惑いながらも5カ月が過ぎた。明るく語りかける孫たちと一緒は、やっぱり幸せ。

2014.08.21 毎日新聞「はがき随筆」掲載)

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2014年8月16日 (土)

畑のスイカ 薫る郷愁

      岩国市   会 員   横山 恵子 

 妹夫婦たち10人余りが集まった時、作り始めて2年目のスイカを味わった。 
 これまで、せっかく食べ頃になってもカラスにつつかれるなど、いろいろあった。
 妹が買ってくれた菜園作りの本を読むと、スイカは植え付け時に水やりをしたら、その後は基本的に必要ないそうだ。やはり知識を得て栽培することは、大切だと思う。
 めいたちが「おいしいよ。買ったのより甘い」と言ってくれ、孫たちも喜んで食べていた。
 スイカといえば、亡き祖父を思い出す。夏休みに入ると、田舎の祖父から「スイカやトマトができたので、泊まりに来るように」という手紙をもらっていた。
 孫たちに食べさせようと一生懸命作ってくれていたのだと、あらためて感謝の思いを抱く。熟れたトマトの匂いは、私にとって故郷そのものだ。 
 スイカは雨が続くと実が割れる。作ってみると、農家の苦労がよく分かる。亡き父が土づくりから始めた畑だ。守っていきたい。

    (2014.08.16 中国新聞「広場」掲載)

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2014年8月 8日 (金)

袖振り合うも………

 岩国市  会 員   横山 恵子

 

数少ない暑中見舞い。差出人の名前を見て思い出した。

約1ヵ月前、買い物を終え駐車場に戻ると、何だろう? 落とし物か。何と運転免許証。警察を通して連絡がとれ、Aさんが汗をかきながら来られた。「ありがたいことです。家中を捜し回りました。どうやらズボンの後ろポケットのハンカチを取り出した時、落としたんですな」。表札を見て「あなたのお父さんとスイミングで一緒でした」と言われ、話に花が咲いた。

ハガキからも喜びが伝わってきた。良かった!! なぜか小学校時代、黒板に書かれてあった「一日一善」を思い出した。

    (2014.08.08 毎日新聞「はがき随筆」掲載)

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2014年8月 7日 (木)

バッグは現役時代

      岩国市  会 員   山本 一

 書斎の隅でいつも準備万端のビジネス・バッグがある。 

55歳の頃横浜で買った。パソコンと書類と1泊程度の着替えが入る程度の大きさだ。当時は東京の企画部門にいて、ほとんど毎日に近い頻度で東京・大阪間を往復していた。このバッグには、髭剃り、洗面用具、傘など、その他もろもろを常時入れている。黒色で慶弔の場合も違和感がない。これを持てば、いつでもどこでも出かけられる。 
 今も、常備品は現役時代のままだ。が、出掛ける時は大抵出して軽くする。退職後10年、とっくに不用の安心感と、まだ決別できない。

  (2014.08.07 毎日新聞「はがき随筆」掲載)

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2014年8月 3日 (日)

野鳥の写真 生態驚き

    岩国市   会 員   片山 清勝

 錦帯橋の架かる錦川は、流路100キロ余りで瀬戸内海に注ぐ。そこには特別天然記念物のオオサンショウウオをはじめ、清流をすみかとする生物がいる。流域は多くの種類の野鳥の生息地として知られている。 
 今年も開かれた野鳥たちの写真展を毎年楽しみにしている。作品は単にきれいで美しい野鳥ではなく、生態が撮られていることに毎回感動する。 
 魚の尻尾をくわえて、巣へ運ぶカワセミ。巣で待つひなは頭から容易にのみ込む。オオタカは捕らえた力二を振り回し、はさみを落としてから食べる。ユーモラスな作品もあるが、どれも真剣に生き抜く鳥の姿がうかがえる。 
 白いコサギが青空を背に舞い上がる瞬間は、鶴かと目を見張る。数羽のヒレンジャクが並んだ一枚は、置物かと見間違う。どの作品も鳥の油断のない目が写っていて野性を強く感じる。 
 撮影者は環境も変化していると話す。各地で生き物の減少や絶滅が危惧されている。生物がすめる環境保全を願い、次回も楽しみにしたい。    

   (2014.08.03 中国新聞「広場」掲載)

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2014年8月 1日 (金)

知らぬ間の成長

   岩国市  会 員   片山 清勝

 
 少し小さめに生まれた孫娘は京都に住む。大きな患いもなく、今春、志望高校に入学。楽しんでいるかと思いきや「夏休み語学留学で豪州へ行きます」と絵文字入りのメールが届く。
 
 離れて住む私ら老夫婦は「親がかりな孫」と気づかっていたので、突然の知らせに驚き「大丈夫か」
と心配が先立つ。 
 
 留学は自ら手を上げ、厳しい選抜に臨んだことや、レクチャーを元気にこなしているという嫁の電話に、心配は薄れ、成長を実感しながら喜んでいることに気づく。 
 
 「元気で帰国すること」と最大の願いを書いて送った。
 
  (2014.08.01 毎日新聞「はがき随筆」掲載)

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