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2015年2月

2015年2月20日 (金)

花粉症のひみつ

     岩国市  会 員   山下 治子

 

長男を出産して後、目のかゆみが始まった。原因が分からぬまま、耳鼻喉も極限。首を丸ごとすげ替えたくなる異常なかゆみに、もしや、出張の多い夫が浮気して悪いモノでもうつされたかと疑心暗鬼。もう限界と病院に行き、その時初めて「花粉症」だと知った。以来40年、あの時の私のゲスの勘ぐりを夫は知らない。
 今年も裏山は風に誘われたスギ花粉が滝のように降るだろう。核シェルターでもなければとてもとても。地場育ちで自然免疫の夫は「花粉なんぞ鼻先でペンペンペンじゃ」と憎たらしい。

やっぱり黙っとこ。

    (2015.02.20 毎日新聞「はがき随筆」掲載)

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2015年2月17日 (火)

安らかに

     岩国市  会 員   横山 恵子

 

鶏鍋を作ると切ない思い出がよみがえる。子供の頃、田舎にはよく泊まりに行った。それは小学6年の時、3日泊まり帰る日の昼食に叔母が鶏鍋を作ってくれた。脂がギラギラと浮いて、まさにごちそう。「鶏肉いつ買って来たん?」と聞くと叔母は「足は速いからね。あっという間に買うて来たんよ」と笑って言った。食べて庭に出ると鶏たちが「コッコー」と悲鳴に似た叫び声で、あちこち走り回っていた。確か3羽いたはずだが。「えっ、まさかあの肉は」
 以来、聞くことなく叔母は6年前、76歳で天国へ。随分世話になった。田舎の方に向けて手を合わせる。

 (2015.02.17 毎日新聞「はがき随筆」掲載)

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2015年2月14日 (土)

不人気家電

      岩国市  会 員   角 智之

 16年間使用したCDレコーダーが故障した。部品が無いため修理不能という。年数が経過しているため無理もないが、高額な機器も、たった1個のパーツが無いため使用できないのは残念。テレビやデジタルカメラなど主力商品は流通量も多いが、これはめったに売れない。新たに注文しても調達に時間がかかり、同じ機能を持った機種は無いという。買った当時は若い人たちに需要があったが、今は通信メディアの発達で聞きたい音楽がすぐダウンロードできてしまう。夢のようだ。昔、花形だった商品も今は不人気。時代の流れを感じる出来ごとであった。  
  (2015.02.14 毎日新聞「はがき随筆」掲載)

 

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2015年2月 4日 (水)

立ち会いは両手 孫も見てます

   岩国市  会員    吉岡 賢一

 大相撲の本場所が始まると、5歳の孫は幼稚園から帰ってくるなり、おやつもそこそこに「おすもう見たい」とテレビの前に座る。
 「こっちは誰?相手はなんていう人?」と一番一番、私にしこ名を確かめては画面に見入る。そのうち「えんどーはまだ?」と言い始める。一人前に遠藤関の大ファンで、懸賞の垂れ幕を数えるのが楽しみなようだ。
 そんな孫が時々「じいちゃん、この人ずるい」と言う。きちんと両手をつかずに立ち上がった力士を幼い目は見逃さない。
 昨今、がっぷり四つに組んだ力相撲が以前より減り、立ち合いで変化してのはたき込みなど小手先の相撲が多くなった気がする。せめて「土俵に両手をつく」という立会いのルールは確実に守らせるべきだ。片方の手は確実に土俵につけてにらみ合い、それに片方の手を添えてお互いに下からぶつかり合う。そんな相撲の基本姿勢の美しさと、対戦相手に対する敬意を欠かしてはならない。
 日本の国技である大相撲。幼い子どもの純真な目が見ている。ルールを守り、気品と強さが備わってこそ、ファンを魅了する相撲界は続いていくのであろう。

        2015.2..4  朝日新聞 「声」  掲載

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ねんねこでおんぶ

    山陽小野田市  会 員   河村 仁美

 

娘から昭和レトロな写真が撮れたとメールが届いた。1歳3カ月の孫が大ばあばにねんねこ半纏でおんぶされている。赤ちゃんをおんぶする姿をあまり見かけないので懐かしい。孫のお昼寝はいつも大ばあばにおんぶされて寝ているという。大好きな大ばあばの背中はぴったりとくっついて温かさを感じたり、もたれかかって甘えたり、心が安らぐ場所なのだろう。いつまでおんぶしてもらえるかな。 
 娘は孫が反抗期になった時にこの写真を見せるつもりだそうだ。とてもかわいがってもらったことを知って、どんな反応をみせるのか楽しみにしている。

  (2015.02.04 毎日新聞「はがき随筆」掲載)

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2015年2月 3日 (火)

ひな祭り

       岩国市  会 員   稲本 康代

 
何年ぶりだろう? 娘たちが我が家を巣立ってから、おひな様を飾った記憶がない。今年は、同居した孫と娘が、はやばやと飾ってくれた。
 木目込みのやさしい雛人形の顔を眺めていると、自然に笑みがこぼれる。四季折々の行事を楽しむ日本の風習は素晴らしいと、あらためて感じ、大切に伝えていかねばとも思う。それと同時に平和だからこそ、こうした時間を持つことができるのだと、しみじみ感じるのであった。
 ひな祭りの歌を孫と口ずさみながら、平和ということについて話し合う機会にしようと決めた。
  (2015.02.03 毎日新聞「はがき随筆」掲載)  

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