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2015年3月23日 (月)

蠢 動

 
    岩国市  会 員   吉岡賢一


 春に虫二つ書いて「うごめく」という。まさに今、眠りから覚めた虫たちがもぞもぞと動き始める季節。寒さに縮こまっていた足腰に気合心入れ、虫たちに負けじと畑で鍬を振る。
 冬枯れて白っぽくなっていた土が肥やしを入れると黒味を帯びて力強さをよみがえらせる。額にうっすらにじむ汗。この汗がやがて、トマトやキュウリ、スイカをかぶりつく孫たちの歓声に変わる日が。「やはり家の畑でとれたのが一番おいしい」と山の神のお墨付きも。
 ただ、ひと鍬ごとにいもむしゴーロゴロ。気の毒だ。無理やり起こしてごめん。
 

  (2015.03.23 毎日新聞「はがき随筆」掲載)

 

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