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2017年2月20日 (月)

天国からの出席者

      岩国市     会 員        吉岡 賢一
 

 50歳を迎えた節目に「人生の小休止」と題した中学時代の同窓会をおこなった。返信はがきに混じって、聞き慣れない女性名で一通の現金封筒が届いた。中には、満面の笑顔で乾杯ポーズのK君の写真と手紙、そして会費と同額の1万円が添えられていた。

 「主人は人生の小休止を向かえる前に49歳で他界。皆さんに会えるのを楽しみにしていました。同封の写真で出席させて頂きます。お酒が好きだった主人にも一杯ついでやって下さいませ」と綴られていた。

 愛する夫を若くして見送らざるを得なかった無念さの中で、夫の希望を叶え、同窓会に出席させたいと願う奥様の深い愛に言葉を失った。

「夫婦とはかくあるべし」。そんな思いで迎えた当日、天国からの出席者紹介で始まった同窓会は、異様な感動と興奮に包まれ最高に盛り上がった。

 予期せぬ手紙に心震わせたあの日。以来24年の歳月を経た今も、行動する私に勇気と活力を与え続ける珠玉の一篇である。

 

 2017.2.19 三井住友信託銀行公募「わたし遺産」。入選

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