« 楽 | トップページ | 満開のエビネランに亡夫思う »

2017年5月14日 (日)

二度と過ちは

            岩国市  会 員   横山 恵子
 
 原爆資料館の地下に昨年度の寄贈被爆品類が展示してある。その中に広島で学生時代を過ごした亡父たちの写真も。非業の死を遂げた仲間たちにも共に夢を語り合った青春があった。
 被爆時に戻ったような空間。1枚の絵と文にくぎ付けになった。息子の亡骸を泣きながら、菰に包んで歩く父子。「どんなに熱かったろう。どんなに痛かったろう。お父さんと帰ろう」  
 破れた服、8時15分で止まった時計……。それぞれに家族があり、未来があった。  
 遺品から魂の叫びが聞こえてくるようだ。
    (2017.05.14 毎日新聞「はがき随筆」掲載)

|

« 楽 | トップページ | 満開のエビネランに亡夫思う »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 楽 | トップページ | 満開のエビネランに亡夫思う »