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2018年4月26日 (木)

医院待合室 私と同姓次次

      岩国市  会 員   林 治子

 かかりつけの医院へ、月一回の診察に出かけた。午前中はいつも混んでいるが、その日は人が少ない。やった! と喜んでいると、診察室から「林さん、御大事に」とう声が聞こえてきた。出てきたのは私と同じ「林」姓の友人で、転んでけがをしたそうだ。

だんなさんが押す車いすに乗っていたが、大したけがではなかったと聞いて安心し、「夫婦仲良くていいじゃん」と冷やかしておいた。

しばらくして「林さん」と呼ばれた。立ち上がりかけると、隣の女性が「は~い」と返事をした。私より先に待っていた「林」さんだったのだ。そして次の人も、その次の人も「林さん」。呼ばれるたびに腰をうかしては、拍子抜けした。

帰り際、受付の中から「今日は、林さんが多かったね」と言う話し声が聞こえた。その一人である私にとっても、初めて体験する不思議な出来事だった。

2018.04.26 読売新聞「私の日記から」掲載)

           



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