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2019年3月30日 (土)

春の風物詩

  岩国市  会 員   森重 和枝

 この地区は、錦川漓流線の沿線にあり、電車の通る時間が時計代わりになる。昼前の下り電車が近づく。畑仕事を切り上げ、立ち上がると、一面の菜の花としゃがむ人影が見えた。シャッターチャンスを狙うカメラマン。桜と菜の花の中を走る電車の構図は人気らしく、時刻表に合わせて県外の車が並ぶ光景は今では、この時期の風物詩だ。

 菜の花は20年前から村おこしのイベントに始められた。不作の年もあったが、今年は上出来だ。桜も咲いてくる。青空と黄色の景色に、腰の痛みも和らぐ。食卓にも春を添えるため、摘んで帰ることにしよう。
   (2019.03.30 毎日新聞「はがき随筆」掲載)

  

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